「会社を辞めたくない。」
そう朝礼で不況の影響で受注が減っていることを工場長が話している時に私は強く願っていました。
というのも私は以前にパナソニックで派遣で働いていたのです。その当時はフリーター生活でただ単に仕事ができればいいやと軽い考えでいました。求人なんて何時でもあるし、自分が働きたいときに転職して気に入らなければやめればいい。そう思っていたのです。
しかし、歳を重ねていくに連れて働ける場所や職種が狭まってきており、どうしても思うように仕事ができないようになってきたのです。そして無職生活3ヶ月目にてようやく見つけたのが、最初に書いた通販サイトのページ作成の仕事だったのです。
そこでの仕事で頑張ってみたもののあまり会社と考えが合わず、やめてしまい現在の職場にたどり着いて、最高の仲間と出会えたのです。ですから、この後辞めた後自分がどういった苦労をするのかを自ら知っているのと、この職場を好きなためどうしても辞めたくなかったのです。
そうはいっても業績は思うように伸びず私達の部署が無くなってしまうことが告げられたのです。誰かが辞めないといけない空気が流れていました。
私はそういった空気が嫌で、自ら名乗りを上げて辞めることにしました。